少しブルー系の体色の認識に付いてごちゃ混ぜに成っている気がしますので、興味の有るお客様の為に自論を書かせて下さいね。飽くまでも自論ですよ、再度、ここ強調して置きますね。

現在の代表的なブルー系の体色は、コバルト色(緑の混じった青)モルフォ色(本来は、限りなく緑の混じらない青)・微妙なダイヤ色?(白っぽい・緑ぽい・青ぽい・中間と)とそれぞれの中間色から劣化色に分けられます。

本来は、この明確な線引き出来る違いが有るのにごちゃ混ぜにして比較しても意味が有りません。

これは、体形の違いにも言える事です。

例えば、コバルト色はコバルト色同士でモルフォ色はモルフォ色同士のグループの中で体色が薄いとか濃いとか楽しまないと・・。
序に書きますとモルフォ色の方が、どこのモルフォで有ろうと差が無いはずです。
本物?で有ればそれだけ安定していると言う事です。
以前にも書かせて頂いています、コバルトとモルフォ系の魚の体色の違いを意識しないで比較しても意味がないと・・。
ごちゃ混ぜにしてしまうのも無理がない面も確かに分かるのですが、微妙な青色の中での分離ですから・・。
混ぜようとすれば混ぜるのは簡単な事ですし・・。例えばモルフォクロスのように・・。

だから・・・。

せっかく分離させ、20年以上の時を経ても優良血統で有れば明確に分けられるのですから・・。

私の云うコバルト色もモルフォ系の青も、最近作られた色などでは有りません。20年位前の雑誌の広告写真をご覧頂ければ一目瞭然なのですが、既に載っています。(ご来店頂ければ何時でもお見せしております。)
過去20年間で各ブリーダーのして来た事は、固定率のアップを計りながら継続させて来た事に尽きると思います。
新色を作り出した等と言う事では有りません。以前にも書きましたが、新色を作り出そうと試みはしましたが、簡単に突然変異的な事は起きないし固められませんでした。

一例を挙げますと、どんなに優良血統のコバルト色同士をクロスさせても本来なら(どこかで典型的なモルフォ色の魚をクロスさせてもいない限り)そう簡単に緑色を抜く事は出来ないはずです。要するにモルフォ色を作り出せません。たまたま出た個体差の話しはしていません。飽くまでもアベレージでの話です。

何を書いているか分かって貰えてますか〜と。

要するに、それでなくてもブルー系は優良品種が少ないのですから、せめてコバルト色・モルフォ色・初心者にも分かりやすいダイヤ色?と意識して見分けて、それぞれの良さがあるのですから、否定するのではなく認めて楽しみませんか〜と??





























写真の魚は、生後1年半位のアズーリ(オリコバ)の17cm近いオスです。
色彩的には、あと1年後位でピークを迎えると思います。モルフォ色よりコバルト色の方がピークまでに時間が必要です。アズーリは、オスでも若魚の時からフルベタに成る個体はまずいません。ここは、決定的に他品種と違う所です。20年近くに渡って維持しているベタが出ない旧AJの血が関係していると思います。

この飽くまでもラインでは無く、フルベタでは味わえない個体毎に違い、時間経過と共に変化して行く事に寄って最後まで飽きさせない虫食い柄。

ベタの品種ほど当然持ち合わせていない目の周りの柄も、複雑な程美しい印象を与えます。

モルフォ系(過去にモルフォの血をクロスさせたで有ろう血統)の持ち味の青さとはまた別の程良い青さ(私の大好きな婚姻色とのギャップがより楽しめる)とでも言いましょうか・・伝統的に受け継がれて来ましたコバルト色(緑の混じった青)とでも表現しましょうか・・。

一度もモルフォ系の血を注入した事の無いドイツコバルト←意味分かります?

混ぜた・混ぜて無いを認識して魚を観る。少なくとも私は、混ぜる・混ぜ無いを意識してブリードしていると言う事です。

ただ、これ凄く微妙な部分なのですが、色が薄いのとは根本的に意味が違うので勘違いは絶対にしないで下さい。
コバルト色と言っても市場に多数存在している色の薄い魚や色違いなどでは有りません。

因みに私は、現在のドイツコバルト系と明確に区別出来る為、モルフォ系の青も大好きです。
だから私自身、モルフォもモルフォ系クロス魚も採っていますし、コバルトとの違いをご説明して、お客様にもお勧めしています。

改良と言いましても今も昔も個人的な好みは別としまして、観賞価値が高まる様に体形に悪い部分が有れば少しでも良い方向へ、体色が薄ければ濃い方向へ、と極当たり前の改良とベタを虫食いに又その逆くらいしか有りませんし。
その為には、自分の理想の魚が出来るまで飼育法を工夫しつつその品種でひたすら選別交配しながらインブリードを繰り返して見るか、他の魚をクロスさせて欲しい部分を頂くかしか有りませんしね。

体形的にも写真の魚は、私のドイツコバルトの理想の形に近いです。
デコのラインに程良く丸みが有り出過ぎず(若干、出過ぎですかね。)ハイボディ過ぎない為、背びれの高さが犠牲に成らず後方にかけてボリュームが有る。この個体はまだ若いですから更に立派な背びれに成ると思います。

時々、理想が有るのは十分に理解出来ますが、魚の部位にまるで工業製品の質に求めるが如く細かい意見を目にしますが、その部分を欠点とか欠陥に近い意味合いで書いてしまうなら特定の販売魚だけではなく全ての自分の販売魚を同様に修正してから販売すべきかと・・。

ハイボディでデコのラインがシャープな形は、20年前からモルフォ系のみに任せて置けば十分かと。

でないと、この先、み〜んな同じ魚に成りそうで。

両タイプを販売させて頂いている私からすれば、両タイプ共に人気が有り売れているが現状ですので。

私のブリード魚もモルフォ系のクロス魚は、モルフォ体形を理想とすることに寄って、体色だけでなく、体形でも明確な区別が付く事で、旧AJや旧アズーリ(現在、2タイプ)と両方を楽しんで頂けると思っています。
たまたまこの個体は、腹ビレがまだ短いですが、長い血統ですので心配ご無用です。

それと、色々と比較して楽しむ場合にも同サイズで比較する事はとても大事なポイントだと思います。
それはサイズに寄って同品種なのかと疑いたくなる位に見た目が全く変わってしまうからです。
オスでしたら理想は、その品種の良さの分かる15〜16cm位の同士で、勿論、年齢も考慮しながら。

PS:
以前書いたコラムと重複している部分の有ります事、ご了承下さい。

本当に書いて云いたい事を伝えるのは難しいですねー。だからサボりたく成ります。(笑)
読んで頂いた方に、共感できる箇所が有ると思って頂き、その目でご自分の水槽を観た時に、今までと違って観えましたら嬉しい限りです。

誤解なく上手く伝わる事を心底願っています。


                                                            
2011年12月8日 アクアプロショップ代表 久島一男
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 コラム 第15回 ごちゃ混ぜ・・・